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新型コロナウィルス感染地域に戻る宅配ライダーたちの「逆行」??

4月8日、武漢市が2か月ちょっとの時間を経てようやくロックダウン解除となりました。当時ロックダウンしていた武漢市では様々な規制が設けられており、外出もままならない状況だったようです。

普段我々がよく利用する出前。いつもは玄関先まで持ってきてくれるのですが、この伝染コントロール時期は宅配便や出前配達の人を住宅区に入れられないので、マンション入り口まで取りに行かなければならないなど少し面倒になっていました。しかしながら「外売」といわれるこの出前サービスはこのロックダウン中においてもほぼ正常に稼働しているました。

今回は「外売」の配達業務を請け負っている宅配ライダー達に焦点を当てた記事が、通信キャリアである中国聯通から出ていましたのでご紹介いたします。

~宅配ライダーたちの「逆行」~

武漢市ロックダウンの影響を受け、多くの人は自宅に籠る日々を過ごすことになった。そのため出前や宅配業務は市民の生活を支える重要な役目を果たすこととなる。春節休暇とロックダウンの両方が重なり多くのレストランは営業を停止した。

聯通のデータによると、春節から最近まで宅配員1人当たりの配達量は通常時期より少なかった。一部の人は春節休暇前にすでに旅行などに出かけたからだ。大晦日当日の“宅配ライダー”たちの業務量は1週間前の半分にすぎなかったが、休暇明けに伴う各都市人口の回復に伴い、出前宅配量も次第に戻り始めた。

春節前の見通しと実際の状況は明らかに異なっていた。現在各地域で出前や宅配業者が住宅区へ立ち入ることが禁止されており、ユーザーにとっては利便性が失われ注文量が減少している。ある「宅配ライダー」によると、彼は春節前に田舎へ帰らず北京に残ることを決めた。「例年通りだと一人当たりの宅配量が多くなるので連休期間中は多くの手当をもらうことができるが、まさか新型コロナウィルスの影響で仕事が楽になるとは思わなかった」と話していた。

 

中国聯通のビッグデータから出された宅配ライダー達の動き。

ロックダウンから徐々に増えている

出前の配達員とは逆に、生鮮食品を配達する宅配ライダー達は忙しくなったようだ。「宅家(家に籠ること)」は生鮮食品類のネット売上を活性化させた。

各社がネットで公開するデータによると、大晦日から初四までの間、「毎日優鮮」アプリの実質取引額は前年同期比331%増加。叮咚スーパーアプリの注文量は1月24日大晦日当日に前年比300%超まで急増した。美団アプリの北京地区における春節期間の日平均注文量は春節前の2~3倍となった。フーマー鮮生アプリの広州、深セン、成都などでの注文量はこの一週間で通常の5~10倍に達した。京東グループは大晦日から初九までの全プラットフォーム成約金額は前年比374%超に達した。

ネットユーザーは「家族のために1日3食自炊しているが、配達を翌日受け取るために毎日夜明けまで辛抱して生鮮食品の“入荷”を待っている」と嘆いている。実際に今までのこの時期は、生鮮食品の宅配員は特に忙しいようだ。聯通のビッグデータで生鮮食品宅配員の業務量の状況を見ると、過去1カ月間に住民の生鮮食品宅配系サービスへの需要が高まったため、生鮮食品宅配員一人当たりの業務量が増加し続けていることが明らかになった。2月4日当日には、“宅家”に応え続けるため住民が買いだめをし始めたため1人当たりの生鮮食品宅配量は春節前の4.5倍に達した。

生鮮食品宅配ライダーたちの行動増加傾向。ロックダウン後にぐんと増えている。

全国的な復工ピークの到来に伴い、宅配業に対するキャパへの要求もさらに高まってきたが、日に日に増えていく宅配依頼に対し都市の“宅配ライダー”たちは復業したのだろうか。

聯通ビッグデータの統計で宅配員の復職状況を見ると、2月10日現在全国の宅配員の累計復職率は56.59%に達した。その中で、広東、北京、湖南地区の復職者数が最も多い。市民が外出するのが不便なこの状況では、宅配ライダーや出前プラットフォームが社会的責任を負う必要がある。今回の疫病発生地である武漢でも、すでに25.12%の出前ライダー達が復職しており、特に洪山地、武昌区、江岸区、黄陂区などに多く見られる。武漢市内の公共交通が一時停止した後、道路を行き来するライダーたちがより目立つようになったが、この特別な時期には街の接続線になっていたようだ。

特に年老いた親とその子供が離れて暮らしている人たちが外出出来ない状況下では、彼らは家族の間の心配をも乗せて走っている。あなたも彼ら宅配員が配達を急いでいる様子を見たことがあり、きっと家で彼らが運ぶ暖かい小包を受け取ったことがあるに違いない。誰もが疫病重点地区から離れようとするこのような特別な時期に、彼らは自ら「逆行」して私たちの生活の利便性を維持している。我々は彼らライダーを尊敬し敬意を表すべきだろう。

苦難がもたらすのは悪いことばかりではなく、日頃見えない美しさを発見することができると言われている。私たちの都市は依然としてきれいで、ライフラインは正常に稼働しており、スーパーには十分な青果の卵乳肉があり、ネットユーザーの多くはネットで注文した宅配便が届くのを待つことが出来る。

それは休みを返上し風雨にもかかわらず、それぞれの職務を遂行する人たちがいるからこそである。

 

僕もよく出前や宅配を利用します。いま改めて彼らがいるからこそ便利な生活が送れていることを認識し、感謝の気持ちで接していきたいと痛感しました。

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